エマルジョン系塗料(水性アクリルポリエステル樹脂)
(クールネスコートHT-WS)
・アスファルト舗装で覆われている路面も日射吸収率が大きい構造物としてヒートアイランド現象の一因とされており、熱環境の改善を求められている。
・アスファルト舗装表面にクールネスコートを塗装することで、ヒート-アイランド現象を緩和する塗料です。
保水性舗装
路面温度低減効果の持続のためには、散水により定期的に水分を供給し、保水材内部に保持する必要がある。(水分が蒸発する際の気化熱により路面温度低減させる工法)
遮熱塗料(反射型
日射反射率が高いほど遮熱性能が良いとされています。
しかし高反射率塗料であればあるほど塗装初期は周辺部へ太陽光の照り返しや熱の反射散乱などの悪影響を与えます。
また、遮熱への対応が反射作用のみであるため、経年変化による塗装面の劣化及び汚れによる遮熱性能低下や遮熱への対応が反射作用のみであるため、日没後、蓄熱された熱に対して対応ができなくなります。
この様な状況から取り組み開発したクールネスコートHT-WS(遊歩道・プールサイド用熱抑制塗料)は従来型の遮熱塗料とはメカニズムが異なり、太陽エネルギーを高反射するものではありません。
日射反射率に支配されないので、ツヤ消しタイプ(黒色系可能)でありながら、高い温度低減効果が得られます。
・環境にやさしい水系システム
・一液タイプなので手軽に塗れ、経済的です。
・多様なカラーバリエーションがあり黒色系を可能にしています。
・塗装後、歩行可能時間が早い為、開放が早く出来ます。
・アスファルト、コンクリートへの付着性が優れています。
・安価
・遊歩道 (蓄熱照り返し防止・凍結防止)
・プールサイド (蓄熱照り返し防止)
・グランド (蓄熱照り返し防止)
・スーパー (歩道・広場)
・学校 (運動場)
・遊園地 (歩道・広場)
・公園 (歩道・広場)
・屋外プール (プールサイド)
・公共工事 (歩道)
試験1. 塗装面が汚れた場合の遮熱効果の低減
試験1.で使用した試験体の表面に蓄熱性のあるカーボン粉を 擦りつけ 表面が汚染された状態(写真)を人工的に作り、その汚染された試験体を試験1.と同様 ランプ照射試験を行い、遮熱効果低減の有無を検証した。
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▲(左)アスファルト未塗装の試験体 【カーボン粉をつけた状態】 ▲(右)クールネスコートHT-WS (色 N-15) を塗装した試験体 【カーボン粉をつけた状態】 |
▲ランプ照射試験 |
結果
汚染された クールネスコートHT-WS塗装 の遮熱効果は 全く低減しておらず、試験1.の時と ほとんど同じ温度上昇をしている。 逆に 汚染された 密粒度アスファルト未塗装の表面温度は、試験1.の時より も、急激な温度上昇をしており、クールネスコートHT-WS塗装 との表面温度差は、最高16℃以上ある。 これは、試験体に 用いた 古い密粒度アスファルトに カーボン粉を表面に付着した事で 新設アスファルトの黒色に近づいた為だと思われる。この結果により クールネスコートHT-WSは汚染しても 遮熱効果は低減しない事がわかった。又、新設アスファルト のと比較した場合は、試験2の結果と同じ温度差が生じると思われる。
時間(min) | 未塗装(℃) | HT-WS 塗装(℃) | 温度差(℃) |
0 | 26.8 | 26.8 | ±0 |
10 | 54.8 | 44.5 | -10.3 |
20 | 63.3 | 50.8 | -12.5 |
30 | 70.2 | 56.1 | -14.1 |
40 | 76.2 | 60.2 | -16.0 |
50 | 80.9 | 64.8 | -16.1 |
60 | 84.1 | 65.3 | -16.1 |